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太田組式、俳優の選び方。役の決め方=最大限に力を出してもらうためにすること? [映画業界物語]

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太田組式、俳優の選び方。役の決め方
=最大限に力を出してもらうためにすること?

俳優の話。やはり評判がよく「いいね」がいつも多い。政治、社会、教育の話はやはり身につまされるからか?「芸能」ネタの方が評判がいい。本当はそれではいけないのだが、真面目な記事ばかりでは読者が減るといけないので、俳優の話をもう少し書かせてもらう。

僕の映画に続けて出てもらう俳優さん。間が空いて出てくれる方。一度しか出演していない人。いろんなパターンがある。毎回、出ている人がうまくて、一回きりの俳優さんは良くなかったと言うのではない。僕は基本、同じ俳優さんに同じような役で出てもうらうのは違うと考える。

日本の映画、ドラマは当たり役があると、それと同じような役ばかりオファーされる。熱血刑事なら熱血刑事、異常者なら異常者、インテリならインテリ、お嬢様ならお嬢様と、別の作品なのに同じような役。それでは見る方も詰まらないし、演じる方も嫌になる。

そこで一度出てもらい「いいなあ」と思った役者さんに次、お願いするときは前回とは違うタイプの役を考える。そして、シナリオ段階からその俳優の役を考えて書く。

「明日にかける橋」で言えば、以前にも出てもらった藤田朋子さん。田中美里さんは当て書き。前回とは違い、それでいて演じがいがあり、他の俳優では出ない、ご本人の魅力が発揮できると考えた役だ。本当にお願いしてよかった!と思える最高の演技をお二人とも見せてくれた。

ただ、そんな役が考え付かないときは、誰であっても無理にお願いしない。いい役者さんだからと、本人の魅力が発揮できない役をオファーするのは嫌だ。その俳優さんしか出来ない役を考えついたときにお願いする。だから、一回休み、二回休みということもある。決して、その俳優さんが良くないので頼まなかったのではない。でも、稀にこんな俳優さんもいる。

「ギャラも大したことないし70%くらいの力でやっておこう」

と、決して酷くはないが、全力投球しないで、軽くこなそうとする人がいる。ギャラが安くても、低予算でも、小さな役でも、それは違う。太田組作品は全員が主人公だ。そんな俳優がいたら二度と呼ばない。

第1線で活躍する俳優にはそのタイプはほとんどいない。だからこそ第1線なのだろう。ベテランでそこそこ仕事をしている俳優ではたまにいる。数の内と考えるのだろう。が、それでは好きになれないし、そこから物語が壊れることがある。だから、僕も全力で演じてもらえる役を考えて、お願いする。

「これは今までにないパターンだな。どうすりゃいい!」

と悩むからこそ演じがいがある。それでこそ全力投球してくれる。それが太田組方式。そのせいか出演者は毎回、素晴らしい芝居をしてくれる。映画は俳優の力が一番大きい。それを最大限に引き出すのが監督の仕事なのである。


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