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質問にハキハキ答えられる若手俳優はダメ!=監督はオーディションで何を見ているのか? [映画業界物語]

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質問にハキハキ答えられる若手俳優はダメ!
=監督はオーディションで何を見ているのか?

俳優になれる人。なれない人という話をオーディションのことを書いた。すると「太田監督は5分で俳優を見抜く!」というコメントを頂いた。いやいや、それは極端。5分で判断せねばならないこともあるが、10分15分のこともある。

「行けるかも?」

と思った俳優は二次オーディションに呼ぶ。そこでさらに審査だ。5分で出演者を決める訳ではない。ただ、「やる気」とか「素質」なんかは5分で分かることが多い。

「米倉涼子さんのような俳優になりたいです」

そんな子はその段階でアウト。聞けば「ドクターX」しか見ていないということが多い。それは目標ではなく憧れだ。

「大竹しのぶさんのような俳優になりたいです」

それをサラリと言えばまだまだ。もし、見る目があり、自分の実力を把握していれば、口に出すのも憚れる思いを持つはず。努力だけでは近づけない女優さんだ。それを理解していないからサラリと言える。それは演劇経験が非常に少ないということだ。プロ野球でもファンなら

「イチロー、やっぱダメだよなあ」

と酷いことをサラリと言える。が、選手なら

「あの歳まで現役を続けただけでも凄いこと。とても真似はできない.....」

と感じる。経験があり、努力している人でないと、本当に凄い人たちの力が理解できない。その意味で今、人気の俳優。皆が憧れる可愛い、カッコいい俳優の名前を上げる人の多くは、憧れているだけであり、実力派の名前をサラリと上げる人は、大した実力はまだない。Q&Aで「うーん」と思える若手で、本読み(台詞を読むテスト)で「おー」ということはまずない。

ただ、質問しても要領を得ない。しっかり答えられないという人の中にも、本読みをすると凄い子がいる。日常はシャイで不器用なのに、演じると豹変するタイプ。逆に質問にはハキハキ答えて、そつなく、礼儀正しい、志も高い人は、企業の面接なら100点かもしれないが、俳優としての力が大してないことが多い。

というのは、普通に日常生活を送れる人は俳優になる必要はない。「楽しそうだな。モテるかもな」ということが動機であることが多い。でも、そんな人たちは普通に就職して生活して行ける。それができない。日常生活がうまくできない。世渡りも下手。でも、演じることで生きる意味を見つける。そんな人が俳優に向いている。


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