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最近、身近に困ったちゃんがいなくなった?=緑のタヌキ式「排除」作戦? その攻防を振り返る [映画業界物語]

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最近、身近に困ったちゃんがいなくなった?
=緑のタヌキ式「排除」作戦? その攻防を振り返る。

この数日、あれこれ書いていて、これまで僕もいろんな批判をされて来たなあ...と思い出した。過労になるまで映画製作に奮闘しているのに、倒れると「怠けている!」「本当はサボりたいだけ!」と「過労」というものを知らない連中が批判、直接言って来る人もいた。その前は「制作費を集めて映画を作る」というと

「無理だ!」「不可能だ!」「やめた方がいい!」
  
「お前にできる訳がない!」

と助言(大きなお世話)して来る人たちがいた。なぜ、人は頼みもしないのに、おまけに経験のないことを上から目線で言いに来るのだろう? そして、スタッフ内で、ロケ地でも、自分の都合だけであれこれ主張する人、横槍を入れて来る人、邪魔しかしない人たちがいた。まあ、人は愚かさを知らずに、間違った方向にエネルギーを費やしがちなのかもしれない。かよわき子羊ということか?

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と、あれこれ書いているが、実はここ数年はその手の人が激減している。というか、ほとんどいない。「明日にかける橋」の時なんて、スタッフ、キャスト、地元のみなさん。本当に素晴らしかった。もちろん、何人か困ったちゃんがいたが、以前の勘違い野郎どもに比べると問題にならない。

これまでは推進しているつもりで映画製作を崩壊させようとした人たち。明らかに欲得のためだけで入り込み、あるいはゴリ押しして来る連中もいた。が、そんな人たちが全くいない。また、僕が過労でダウンしていても、以前のように

「どうせ仮病でしょう?」

「いつまでも甘えてないで、さっさと仕事をしなさい」

とか言って来る人もいない。

「映画監督は仕事しないで遊んでばかりいるらしいけど、そうなの?」

と面とむかって皮肉をいう地元の人もいない。以前はそんな人たちが結構いて、だからと言って殴り倒す訳にも行かず(逮捕されます!)イライラが連日、最高潮だった。それでいて映画を作る、終わると半年間寝込んだりした。今回はまだ1ヶ月少々だが、かなり回復している。以前のように当て外れの批判や誹謗中傷して来る人。利益を求めて入り込む寄生虫のような輩がいなかったのでストレスが軽減されたのだろう。詳しく思い返してみる。

1つは地元の皆さんが素晴らしかったこと。事前に映画作りを勉強し、自分たちでルールを作り、頑張ってくれたこと。振り返ると、どの街でもメンバーに困ったちゃんがいた。深く考えず

「映画作り楽しそうだね〜」

というだけで参加。どれだけ大変であるか?を後で知る。その段階で辞めればいいのに、対面を保とうと、あれこれ勝手なことを言い出して皆を困惑させる。要は辞めたいだけ。あるいは以前にも書いたが、自分の店をアピールするだけのために応援している振りをする。ロケ地に選ばれないと掌返し。

「俺は利用された〜!」

と被害者を演じる人もいた。どうしても、その手の人がチームに入ってしまうことがある。後者の利益を求めるのは持っての他だが、前者の安易な気持ちで参加して、大変だと分かると、あれこれ反対ばかりするようになる。要は逃げ出したいだけ。それはもう工作員と同じで、体制を壊すために潜入したようなもの。でも、地元の人たちも「除名」ということができない。映画が終わっても顔を合わせるからだ。

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そんな人がどうしてもメンバーに1人2人いたのだが、今回はいなかったこと。本当にありがたかった。スタッフなら、あまりに酷いと僕自身がクビするが、地元の人を解雇するわけには行かない。それで思い出したが、初期の頃はプロデュサーがスタッフを集めた。時々、困ったちゃんが来てしまう。Pに「あいつは本当に役に立たない!」と進言しても「まあ、今更クビにはできないから...」と止められた。そもそもPが

「ギャラが安い」「顔馴染み」「依頼がないので暇な人を探した」

ということで呼んだスタッフ。監督の思いを理解するとか、この作品のテイストに相応しいで選んではいない。本当の原因はPなのだ。そこで何作目からかは、

緑のタヌキ作戦?

(当時、小池百合子はその発言をしていないが)Pを排除した。そして僕自身がプロデュサーも担当。キャストだけでなく、スタッフも僕が全て声をかける形にした。そのことで困ったちゃんがいなくなる。また問題を起こせば次から呼ばないので自然、腕のいい素敵な人たちばかりになった。

キャストも同様だ。以前から誰が何と言おうが出演者は監督が選ぶことが重要なので、それを通して来たが、外部からPを呼ぶと、あれこれ自分の趣味を押し付けたり、癒着している事務所の俳優をねじ込もうとすることが多かった。そんな役者を入れてもいい作品になる訳がない。当然、拒否するが、Pと議論を続ける時間も、エネルギーも無駄。抵抗勢力が身近にいるのと同じ。なのでPを呼ばなくなってからは完全に全員、僕が選び、議論したエネルギーは作品を良くすることに注いだ。

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3つ目には信頼。初期の頃、僕は海のものとも山のものとも分からない無名監督。周りは心配だ。

「こんな奴に任せて大丈夫なのか?」

不安になり、あれこれ口を出す。また

「何も知らない若造だから、うまく利用してやれ!」

と笑顔で近づいて来る奴もいた。あれこれ圧力をかけて来たり、周りを味方にして追い詰めたりと、ズルイ大人の作戦。が、そんな輩は全て排除。あと何本も映画を撮り、それらがとても評判がいい。そこで信頼が生まれて来たというのもあるだろう。

「あの監督は言い出したら聞かない。面倒臭いんだよなあ」

と思うと悪意ある連中は近づいて来ない。一般の人は

「有名でないけど、DVD見たらいい映画だった。何本も映画を撮っている監督なんだね」

と信頼してくれる。スタッフ、キャストも同様だろう。

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「この監督、大丈夫かよ? 不安だな〜」

と初期は 思っただろうけど、作品を見ると安心した。その一環として特に信頼を上げたのは有名俳優の出演だったと思える。

松坂慶子、長門裕之、津川雅彦、常盤貴子、田中美里、藤田朋子、今回で言えば鈴木杏、板尾創路、宝田明という錚々たる名優たちが僕の映画に出演してくれている。大企業が作る大作ならいざ知らず、おまけに毎回、低予算。なのになぜ?というと

「監督がいい映画を作るから、あんな凄い俳優さんも出演するんだ」

そう考えてくれるようになったのだろう。これはもう、出演してくれた方々に感謝するばかり。いろんな意味で前に進んでいること。感じる。まあ、毎回、必死なので、そんなことを振り返ったりする余裕もなかった。たまには過労で倒れることも大事かもしれない。

ただ、次なる課題もいくつかある。さらに上のステージに上がるには、どうするか? 考えねばならない。多くの人がより喜んでくれる映画を作るには、監督1人が努力してもダメ。地元、スタッフ、キャストの助けがとても大きい。そのことを踏まえつつ、次の目標を目指したい。


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