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映画監督業=嫌われても、感動できる映画を作るのが仕事。 [映画業界物語]

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映画監督業=嫌われても、感動できる映画を作るのが仕事。

前回書いた映画撮影の話ーある町のレストラン店長が申し出ー「うちの店でロケしてほしい!」それを断ったがばかりに、あれこれ悪口を言って回られた。でも、イメージに合わない場所で撮影して、映画のクオリティを落とせない。店長には嫌われても、物語に相応しいロケ地を選び撮影することが大事。

ただ、映画の応援してくれていた若い兄ちゃん。途中から来なくなった。

「監督がいろいろ口うるさくいので、手伝いを辞めた...」

といってるらしい。確かに僕はうるさい。映画撮影は遊びじゃない。いい加減なことでは困る。が、彼はとてもよくやってくれていた。心配になりメールしたが返事なし。聞くと、例の店長と仕事でつながりがあるらしい。

「あんな監督の応援はしない方がいいぞ! 利用されるだけだ!」

何度も言われたらしい。手伝いに行ったことがバレると

「お前、いい加減にしろ! どっちの味方だ!」

怒鳴られたという。応援しづらくなった。映画を手伝えばすぐ店長の耳に入る。だから、手伝いを辞めた。

「映画の話をすると、店長が怒り出すから辞めた...」

と言うと険悪になるので「監督がうるさいから、もう辞めた」と周りには説明した。そういうことなら、僕が嫌われ役になればいい。映画が終われば街からいなくなる。でも、店長とはこれからも付き合いがあるだろう。そちらを優先するのは当然だ。

他にも数人。映画撮影に来なくなった人たちがいる。やはり店長と何かで関わる人たち。ただ、彼らからはメールの返事があった。

「映画を手伝うと、店長から怒鳴られます。短い期間でしたが映画の撮影、楽しかったです。一生の思い出です。これからも頑張ってください。店長がface Bookを毎日確認して僕らがーいいねーしてないか見ているので、表立ったことはできませんが、遠くから応援しています!」

店長に嫌われたがばかりに、応援団の人たちにも影響が出てしまったので、店長に謝りに行こうとしたことがある。が、会ってくれなかった。そのあとも「許せない!」と言っていたらしい。問題ある人だが本当の悪人ではない。けど、映画撮影での配慮はできなかった。「うちで撮ってほしい!」という人は他にもたくさんいた。

大事なのは映画に相応しい場所で撮ること。嫌われても、それは曲げられない。そのことで両者に気兼ねすることになった人たちには申し訳ないが、監督業は嫌われることも仕事の内。もし、店長にいい顔をしていたら、きっと他の誰かに嫌われたはずだ。あるいは信用を無くしただろう。どんな仕事でも、プライベートでもそれは同じではないだろうか?


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