今もアメリカ時代の夢を見る。ーなぜか辛い思いが残る? [2019]
今もアメリカ時代の夢を見る。ーなぜか辛い思いが残る?
アメリカ留学から帰り、すでに29年が経とうとしている。にも関わらず、今も帰国直前のLA時代の夢を見る。「数日後に帰国せねばならない。部屋の片付け。荷物を安い船便で送り、お土産や記念品を買う。アメリカタイプの朝食を食べることも、当分ないんだろうなあ。と寂しく思ったり。
鍋やテレビをLAに残る友人にあげに行ったり。残りのものを捨てる。まだまだ使えるが持ち帰るのは大変。思い出が染み付いているけど、ゴミ箱へ。「明日の午後には空港か...」
そんな夢を何度も見る。そして目が覚めたとき、物凄い寂しさに襲われる。一つには最初、LAに留学した時に出会った日本人の友人たちが5年も経つと帰国していく。1人、また1人といなくなる。
そして日本にいる友人たちは大学を卒業する年齢となり、会社で働いていた。僕自身も決断せねばならない時期が来ていた。遅れてスタートした大学生活。でも、卒業したからとハリウッドで仕事が見つかる訳でもない。
年齢もあっただろう。20台も終わりが近づく、いつまでも勉強していていればいいのか? 現実の中で戦うことが大事ではないか? 学校でいくら勉強しても、現実に通用する事はあまりない。それはすでに理解している。そんな葛藤もあった。
でも、LAにずっとずっと住みたかったということではない。何でもいいからハリウッドで仕事がしたい!というのでもない。監督業をすることが大事。あれこれ考えて日本の方がまだ有利ということがあった。その判断は正解で今は監督業をしている。どうにか食って行ける。では、あの夢は何なのだろう。29年も前のことをなぜ夢に見るのか?それも目が醒めると、異様に心が苦しい。
最近だけではなく、何度も何度も、この29年に渡ってそんな夢を見る。フロイトではないが、何か理由がそこにあるのだろう。
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