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「ウォーキングデッド」シーズン9=第5話でまさかの号泣!凄かった。 [ドラマ感想]

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「ウォーキングデッド」シーズン9第5話でまさかの号泣!凄かった。

昨日も作業終了後にNetflix。「ストレンジャーシング」終了後は「ベイツモーテル」あのヒッチコックの名作「サイコ」の前日譚のテレビシリーズである。が、昨日はちょっと気分を変えて、ストップしていた「ウォーキングデッド」シーズン9をamazonプライムで見た。

シリーズは長く続けると、どーしても面白さが失われる。新しい要素やキャラを導入するが、決められた設定の枠内でやらねばならず、ネタがなくなってくるものだ。「HEROS」の新シリーズもあれこれ努力していたが、本当にダメで続きは製作されていない。

「WD」もかなり厳しく、先行きが難しいので盛り上がる二ーガン編を2クールも続けていた。が、とうとう、そのエピソードも終わり、全く新しい展開を始めることになる。テーマとしてはなかなか素晴らしいもので、これまでのように人間VSゾンビ。人間VS人間ではなく、「憎しみ合うことの無意味」「いかにして共存するか?」という物語になっている。

文芸物語のような崇高なテーマではあるが、ゾンビものとしてハラハラドキドキで見せるシリーズとしては、地味で難しいものがある。果たしてこのドラマを見て来た人たちがそんなテーマを求め、理解するだろうか? 確かにこのシリーズの根底にはそのテーマが初期からあった。が、極端なことを言うと「西部警察」で差別問題をテーマにした話を作るようなもの。やるなら「特捜最前線」でしょう? と言う感じだ。

視聴者が求めているものなのだろうか? ただ、そのテーマは今の時代にとても大切であり、まだ多くの作品が扱っていない。アメリカ自体が問われている問題。ひと昔前までのハリウッド作品は「悪い奴をぶっ殺して万歳。これで平和だ」と言うものが多かった。だが、少し前から「悪人を殺しても問題は解決しない」と言う現実的な作品が出て来た。

「スパイダーマン」では敵を殺さないし(結果として敵は死ぬが、スパイダーマンは手を下さず、事故や自らの失態で死ぬ)、「ダークナイト」でも悪人を殺さない主義(ジョーカーも死んでいない)で主人公は一貫している。昨年の北朝鮮問題でも、アメリカは戦争に踏み切らず、南北和平に進めたのも、同じ構図だと思える。ドラマは現実の反映。時代は殺し合いを止める方向だ。

「WD」でもあいつを結局、殺してはいない。そのエピソードはシーズン9の第4話でも繰り返される。夫を殺されたあの女性が男を殺そうとする展開があるが、*****となる。そこに殺し合いをしても平和にはならない。共存はできないと言うメッセージがある。

そんな意味で素晴らしいテーマなのだが、物語が地味になる。それが第5話で驚きの演出があった。主人公リックがゾンビ軍団を街に来させないために、1人で別の場所に誘導すると言うエピソードになる。途中で瀕死の怪我をして、意識が遠くなる。流れ出る大量の血液。ゾンビたちが意識を失ったリックに迫る。その数は数百!!!! リック絶対絶命。

(その回近々見る予定の方は以下、読まないように、ネタバレあり)

ここからの演出が素晴らしい。リックは夢を見る。そこに現れる死んで行った人々。リックはいう。

「俺は家族を探しているんだ」

そう、リックの妻も、息子も、失って、今は1人だ。そんな彼の前に現れたのは、かつての親友で同僚の警官。或いは牧場に匿ってもらい、しばらくは一緒に暮らしたマギーの年老いた父。そして、自ら犠牲になり皆を救おうとしたサーシャ。死んだキャラが次々に登場する。この辺から、もう涙が止まらない。これは夢ではなく、リックが天国に行こうとしているかのようだ。死んで行った人たちと語りかけるリック

「本当にこれでよかったのか? もっと違う選択があったのではないか?」

死んだ人たちは皆、悩める彼を慰め、賞賛する。そしてこういう。

「リック。起きるんだ!」

目を覚ますと、すぐ側までゾンビたちが迫っている。血が吹き出す傷口を手で押さえ、起き上がるリック。よろめきながらまた歩き出す。あの場所まで行けば、ゾンビの群れを止めることができる。ここで死んでしまうと、ゾンビは街に行ってしまう。仲間が皆、殺されてしまう。歩き続けるリック。だが、出血多量。意識が遠のいて行く...。果たして....。

という展開なのだが、もうシリーズ中、最高に涙が止まらない場面が続く。何がそんなに感動したのか?分からない。そして、普通ならハラハラドキドキのシーンとして描くパートを、死者が出て来て語り合うという演出が本当に凄い。僕も幽霊が出て来て語る。手を振るという場面を何度か演出しているが、夢の中で死者が出てくるのは考え付かなかった。

なくてもいい場面だ。なくても物語に支障ない。だが、この演出で、というより、シナリオなのだろうが、感動の名シーンとなっている。それにふさわしく、これまでのエピソードはこの回で完結する。次回からは数年後が舞台になる。そこが不安だが、先のテーマで行くと、そうしないと、小さな小競り合いが続く地味な展開にしかできないだろう。

時間を飛ばしても、この先はとても大変そうだが、まずはこの回の展開。本当に凄かった。監督業者として「恐れ入りました!」という感じである。



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