「24」を見直して思い出した、撮影現場にいた困ったちゃんたち? [ドラマ感想]
Amazonプライムは映画だけでなく、テレビドラマも見られる。そんな中に「24」があったので、シーズン9の第1話をちょっと見てみたら、そのまま最終話まで2日がかりで全部見てしまった。本当に良く出来ていて感心する。他のテレビシリーズもいくつか見たが、途中で止められなくなるのは「24」以外では「プリズンブレイク」くらい。たいていのドラマは1話は説明が多く退屈。
そんな「24」はなぜ面白いのか?考えていた。やはり、主人公ジャックを邪魔する面々の素材が大きい。それまでのドラマは敵がいる。犯人がいる。仲間と共に戦う。という構図。だが、「24」は味方にも敵がいる。ジャックを理解しない同僚、上司、政治家。彼が正しいことを視聴者は知らされているので、見ていてイライラする。
警察やCTU側は事件を止める側なのに、結果として敵の支援をしており、ジャックの邪魔ばかりしている。見ているといろんなことを思い出す。映画製作の場合の困難はー製作費が安い。時間がない。天気が悪い。ということがある。だが、それだけでなく、プロデュサーが無能で邪魔ばかりする。監督の意図に反することを隠れてやるスタッフもいる。
古い撮影方法を押し付けて来る老スタッフ。自分の専門ではないのに、他のパートに口出しするベテラン。怒鳴ったり、取り乱したり、筋違いなことで文句をいう、それらは邪魔にしかならず、そのために少ない製作費が無駄になり、足りない時間がさらになくなり、余計な労力を使わされた。それは映画のクオリティを下げること。
それらと戦うことにエネルギーを費やし、作品をよくすることまで手がまわらない。「24」を見ていると、そんな記憶がまざまざと蘇る。映画製作だけでなく、どんな仕事でも同じことはあるだろう。そこが「24」に共感し、ジャックを応援したくなる理由だと思える。
ここ数作。僕のチームは本当に素晴らしいスタッフが参加してくれているので、その手の事件はなくなった。が、以前はもう、ジャックの上司や邪魔しかしないFBIの捜査官のような連中が何人かいて、本当に困らせれた。一番、困ったちゃんだったのがPだった。今は僕がPを兼ねる。
2倍仕事が増えるが、問題あるPを先回りして阻止したり、彼のしでかしたことの後片付けをするより、2倍仕事をする方がいい。そしてジャックが1人で全てを成し遂げるのではなく、クロエという優秀な仲間がいること。理解ある大統領もいた。
最初は反対しているが次第に理解を示す捜査官もいる。ジャック1人で全てを解決できない。映画製作も同じだ。優秀なスタッフがいて、素晴らしい俳優が演じてくれる。それも僕がやろうとしていることを的確に理解してくれている。そんな仲間がいるから毎回、素敵な映画ができる。「24」を見ながら、そんなことを考えていた。
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