SSブログ

映画「ボヘミアン・ラプソディ」②=表現者の人生をとは?悲しみを癒すために作品を作り続けること [映画感想]

IMG_3186 2.jpg

【映画「ボヘミアン・ラプソディ」②=表現者の人生をとは?悲しみを癒すために作品を作り続けること】

映画を観てから1日経つが、まだ衝撃が続いている。僕は中学時代から映画ファンだったが、映画以上に音楽を聴いていた。

ただ、映画に関しては好きな監督や俳優がいれば、背景や経歴を調べたりしたが、音楽に関しては自伝を読んだりはしなかった。スピルバーグには会ってみたかったが、ミックやポールに会いたいとは思わなかった。歌を聴くことで十分、彼らの思いや人生を感じると思っていた。

だから、バンドメンバーの名前は知っていても、フレディー・マーキュリーのプロフィールは知らなかった。てっきりイギリス人だと思っていたが、映画を観てインド出身だと初めて知った。厳格な家庭で育ったことも知らなかった。ゲイで派手な人とは知っていたが、結婚して、その人と生涯、友達でいつづけたとは知らなかった。以前、記事に書いたこと。

「アーティストは悲しみを癒すために作品を作り続ける」

まさにそれを体現したのがフレディーだ。父親に愛されない。ゲイであることの辛さ。妻との溝。仲間との葛藤。そんな苦しさから生まれて来たのが数々のヒット曲。「ボヘミアン・ラプソディ」はまさにそれだ。歌詞を読むとフレディーそのものだ。

そして、曲がヒットしても、有名になっても、金持ちになっても、その苦しみは拭われず、より孤独になっていく。魑魅魍魎やコバンザメはたくさん寄って来るが、本当に愛する人は離れて行く。有名人が人嫌いになり、壁を作るのはそこに背景がある。

俳優の卵に会うと「有名になりたい!」という子がよくいる。が、有名になることのメリットしか知らない。有名であることがどれだけ悲しく、辛いことか? デメリットの方が多いことを知らない。そしてお金や名誉が何ら心を癒すものではないこと。多くのアーティストを見て感じる。最後にフレディーは言う。

「音楽を作り聴いてもらうことが、俺の人生の意味だ」

胸に突き刺さる。俳優でも、作家でも、歌手でも、芸人でも、映画監督でも同じ。最後はそこであること。改めて感じる。テレビに出る。月9に出る。CDを出す。インタビューを受ける。雑誌に掲載される。そんなことに憧れる若い人たちがいる。そんなことばかり語る。でも、大切なのは何を表現するか?なのだ。

フレディーは悲しみと苦しみを歌にして伝え、本当に大切なものを最後に知り、死んで行った。それが表現者の人生なのだと思えた。


この記事=>https://aozoraeiga.blog.so-net.ne.jp/2014-06-21

E6988EE697A5E382B9E382AFE382A8E382A2E585A8E59BBD.jpg
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。