「見えてる世界が全てじゃない...」が今の時代に大切なこと。 [my opinion]
「見えてる世界が全てじゃない...」が今の時代に大切なこと。
これは新シリーズの「ゲゲゲの鬼太郎」のキャッチコピー。アニメと思って侮るなかれ、今回のシリーズはかなり社会派。ブラック企業、食品問題、移民問題、と社会問題をテーマにしたエピソードが多い。そして先の「見えてる世界が全てじゃない..」は今の時代にとても必要な発想だ。
映画製作のときに、一般の人が自分たちの価値観や習慣を押し付けることでトラブルが起きること。何度も書いた。自分たちの知らない映画の世界を理解せず、自分たちの価値観しか分からないことで問題が起こる。戦場ジャーナリストが誰に迷惑をかけた訳でもないのに、批判する人々。お笑い芸人が登山家に例えて非難したり。皆、自分の価値観や習慣を、まるで正義のように掲げ、自分たちが知らない業界の人たちを糾弾する。
まさに彼らに見えている世界が全てだと思っているのだろう。自分の知らない世界。見えないから分からない。なのに知ろうとしない。自分たちの価値観で判断。押し付ける。そんなことをいろんなところで感じる。俳優になりたい人たちへの記事も、このところ続けて書いたが、夢破れる人の多くは一般の価値観、大学=>就職=>会社員という流れ、それを芸能世界に当てはめて考えてしまう。
アルバイトと同じように、1時間いくら?で判断する。会社員のように固定給があって生活が安定する。それと同じものを映画監督業に求める若い人もいる。皆、一般社会の理屈やシステム。価値観が芸能界も同じと思い込んでいて失敗している。
芸能界に一般の常識は通用しない。が、似たような世界でも音楽と映画の世界は違う。テレビと映画も違う。CMもまた違う。それぞれに別の価値観がある。当然、国と国とは全然違う習慣やルールがある。そこは分かりそうだが、分からない。
留学時。LAに遊びに来た友人たち。危険ということが分からない。財布にいっぱい札を入れて買い物する。危ない地域に行きたがる。フードコートでテーブルにバッグを置いて、買いに行く。LAでは絶対にやってはいけないことだ。が、安全な日本に住んでいると分からなくなる。そこは仕方ないかもしれないが、アメリカは違うということを考えもしない。
いろんなことが「見えてる世界が全てじゃない...」という同じキーワードで納得できる。つまり、当たり前と思うことを疑うことだ。見えてない世界が存在する。そこには別の価値観がある。だから、まず、疑うことだ。
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