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映画をヒットさせる方法。地元編ー前売り券を売ることが最強!? [映画宣伝入門]

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「街で映画を作った!」「映画館で公開だぁ〜」「わーい!わーい!」と言っていてお客がほんの少ししか来ないことがある。地元の映画だし、映画の存在は多くの人が知っている。完成披露試写会でも大盛況。評判もよかった。なのに、映画館には客が少ししかいない。「これじゃ商売にならない」と館側は1週間で終了させると言い出す。

こんな話をよく聞く。せっかく映画が完成。評判もいいのに、なぜお客が来ないのか? 一番の理由は宣伝。今、まさに映画が上映されていることを多くの市民が知らないということなのだ。映画を作った人たちは当然、どこで何日から上映されると知っている。だから、誰もが自分たちと同じように映画館も公開日も知っていると思い込んでしまう。これんなことがよく。

大切なのは映画公開の1ヶ月前から宣伝をすること。撮影をしているので知名度はある。「わが町でロケされた映画。いよいよ***劇場にて公開」ということを宣伝しないと、お客は来てくれない。ある街では「映画が早く観たい!」という人がたくさんいたのに、作った人たちが先の論理に陥り、何も宣伝しないから映画館は閑古鳥。1週間で上映が終わった。では、しっかり宣伝すればいいのか?というと、それだけではダメ。

一番いい方法は前売り券を売ること。買ってもらうこと。「わが町の映画観たい!」と思っていても、カレンダーに丸をつけておく人は少ない。多くの人が「映画が始まった行こう〜」と思いながら忘れてしまう。忙しい日常を送りながら「あーそういえば映画はいつからだっけ〜?」と調べるともう何ヶ月も前に終わっていた。「あの映画見たかったのに〜」という経験がある方。多いのではないか?

そこで確実に映画を観てもらう方法。前売り券を買ってもらうのだ。実行員会や関係者はチケットを扱う。1枚1300円ほど。当日料金は1800円なので500円もお得。それを買ってもらうと、格段にいく人が増える。不思議なもので、お金を出して買うと、たとえ1300円でも「無駄にしたくない!」という思いが働き、忘れることが少ない。

チケットを買わずに「必ず行くよ!心配するな」という人が結局「あ、忘れてた!ははは」という場面を何度も繰り返し見てきた。前売り券を買ってもらうことで多くが忘れずに映画館に行っていくれる。それと、もっと大きなメリットがある。チケットを買ってもらうとき、よく聞かれること「いつまで上映しているんですか?」実はこれ、とても答えにくい。

通常、映画館の興行は最低2週間。でも、あまりにも客が来ない惨敗状態だと1週間で打ち切りということもある。だから、最終日を映画館はなかなか告知しない。当然、公開前は映画館側もそれを決められない。そんなことがあるので前売り券を売る関係者がこう考えてしまう。

「チケットを買ってもらっても1週間で終わると、映画館に行けずに終わる人が出てくるから。迷惑をかける。チケットは売らずに、映画だけ勧めて映画館で切符を買ってもらおう〜」

だが、これは危険なループの入り口だ。映画館がどうやって上映日数を決めるか? 一つ目は初日と2日目の観客数。映画館には経験値があり、初日満員なら3週間は行ける! 8分入りなら2週間とか、予想を立てることができる。同時に前売り券の枚数も大事。「初日は5分の入りだったが、前売りは1万枚売れている。2週間にしておきたいところだが、すでに切符を持っている人が数多く来るから3週間にしよう」という判断もある。

先のように「1週間で終わると悪いから、チケット売るのはやめよう」といって、チケットが売らないと、映画館側は「前売りもあまり売れていないようだし、初日もまあまあだし1週間にしよう」という判断をしてしまう。つまり、映画を見て欲しいのに、最悪のケースを考えて、チケット売りを控えると本当に最悪のケースを実現させてしまうのだ。

たくさんチケットを売ることで、映画館はより長く上映してくれる。1万枚売れているのに、1週間で上映を終えたら、多くのお客が映画館にクレームをつける。だから、初日がまあまあでも前売り券が売れていればロングランを考える。じゃあ、どうすればその初日に客がくるか?それには前売り券をたくさん売って、公開日を忘れないでもらうことなのだ。

つまり、映画館興行の基本は前売り券。前売り券が売れればロングランしてくれる。2週間、3週間と上映してくれるのだ。僕の「向日葵の丘」も地元の映画館では前売り券が売れた上に、初日も満員。当初3週予定だった上映が4週間になり、5週間になった。とうとう6週間に延長されたが、それでも客足は落ちない。が、正月映画が控えていたので映画館側は仕方なく6週で打ち止めした。

「朝日のあたる家」も関係者の多くがチケットを売ってくれた。そのおかげで沼津の映画館では正月映画をまたいで上映が続いた。「青い青い空」は地元で1万枚の前売り券が出た。チケットを持った人は友達を誘って映画に行く。結果2万人を超えるヒットとなった。映画ヒットの秘訣はいかに多くの前売り券を売るか?なのだ。くれぐれも「1週間で終わるといけないから。チケット売らないでおこう」とは考えないように、それは最悪のループの入り口。大切なのは多くの人が前売りを手にすることなのである。そして応援してくれる人はぜひ、前売り券の購入を!よろしく。


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