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メイキング編集中(18) 大詰め。あと数日で終わるかも? [7月ー2018]

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この1ヶ月格闘して来た作業。ついに終わりが見えた。といっても編集作業だけで、そのあとMAやナレ録りもあるのだが、とりあえず、最大の難関である編集が終わりに近づいた。何度も書いたが、素材があまりにも酷い。ピンぼけ、ブレブレ、撮るべき俳優を撮らず、スタッフの背中ばかり。カメラから遠く離れた位置から撮った引き絵ばかり。プロのカメラマンに見せると「技術もないが、愛もない。撮影や作品に対する思い入れが感じられない」と言われてしまった。ま、その通りなのだ...。

撮影は映画学校の学生君なので、多くは期待できないことは分かっていたが「将来は映画監督が夢です!」というやる気のある若者だったのに、実際は撮影現場や俳優に対する興味や愛がなかったことがショックだった。だが、そんな素材を使った作品を作らねばならなくなった。誰も引き受けてくれず。予算もないので、もう中止にしようかとも何度も思ったが、あることで僕が決意。この1ヶ月格闘していた。

覚悟していたが、もうイライラの連続。よしよし、俳優を撮っているな!と思うと、数秒でカメラを振り、撮影とは関係のないものを延々と撮っていたりするので、血が逆流。途中何度も「もう辞めた!」と言いたくなった。「だが、関係者の想い出の映像アルバムなる!」それだけが支えとなり、他にも山ほどやるべきことがある中、作業を続けて来た。

素材には使いものにならないもの。或は撮影されていない部分も多く、そこはスチール写真や本編映像から抜き出し、新たに物撮りもして代用した。何とか使える素材にも、ブローアップやスロー。スチール化するなど、特別な処理をして撮影全日分の映像をタイムラインに並べた。が、メイキングというのは単なる記録ではない。見ていておもしろくなければダメだ。撮影風景というのは1分も見ていると退屈する。

そこで繰り広げられる俳優の精神的な葛藤。スタッフの奮闘。大きな問題を皆で解決するそんなドラマがあってこそメイキングは面白くなる。それをどうやって見せるか? ここからは演出家の領域。事実でないことは描けない。そして、そのドラマが映像として紹介できなければ弱い。

そんな観点から考えて、通常の2倍3倍の時間をかけて加工した素材も「全体的に見ると弱い。スピードが落ちる。盛り上がらない」ということがあればカット。「そんなことなら最初から加工しなければいいじゃん」と言われそうだが、全部を並べて初めて見えて来るものもある。「これ面倒そうな素材だからやめ...」というのはメイキング編集で一番楽なやり方だが、それでは現場の熱さは伝わらなくなる。

そんなこんなで1ヶ月がかりで2時間分を抜き出し加工。現在35分くらいまで絞った。あと10分を切らねばならない。同時にあと数分の新しい素材も挿入する。ここまでくれば先は三重県岩手県(?)だ。あと1日か2日で終わりまで行ける。かつてない苦悶の連続だった作業がもう少しで終わる。ただ、今回のことで製作費の削減、節約とはいえ、そのことが結果、高くつくこと。労力も、費用も、時間も注ぎ込まないと取り返せないことを痛感。同時に若い人の「考え方」を知る機会でもあった。

といっても「最近の若いものは...」という思いではない。なぜ、若い人がそうなってしまったか? その背景に「教育」という人間を歪める制度があること。人は簡単に誘導され、押しつぶされ、洗脳されてしまうということ。改めて感じることが出来た。作業が終わったらまた、そのことを考えてみたい。


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