知ってもらうことの大変さ? 新商品発売と同じ!企業なら数億円をかける。 [my opinion]
「知ってもらう」というのは本当に大変なことだ。例えば菓子メーカーが新製品を出すとき、その製品名を消費者に覚えてもらうためには何十億円という宣伝費をかける。テレビでコーシャル。人気タレントを使い、ゴールデンタイムに流す。新聞広告。雑誌広告。ネットで広告。イベントをする。看板を出す。駅のホームにポスターを貼る。そんなことを何カ月も続けて、製品名を覚えてもらう。そこで初めて製品が売れる。ものを売る以前にせねばならないことだ。
タレントも同じ。80年代に少女隊というグループがあったが、売り出し費用が10億円ということで話題になったとのを思い出す。「アイドルを売り出すために、そんなにかかるの?」と思うかもしれない。考えてみよう。
まず、レコーディング。海外で録音。同時にジャケット撮影。これも海外。写真集発売。作詞作曲を依頼。ミュージシャンに演奏してもらう。つまりアルバムを1枚出すだけで、それだけの人件費、交通費、宿泊費がかかる。
その上で、コンサート。テレビ出演の交渉。CMのタイアップ。主演映画。映画にも所属事務所は出資しているはず。コンサートのポスター、パンフレット。宣伝費。テレビスポット。テレビ局まわり、ラジオ局まわり。そんなことを全て合わせると10億円くらいすぐにかかってしまうだろう。アイドルグループを売り出すだけで、それだけのことをせねばならない。それで売れるとは限らない。失敗すれば何億円もの宣伝費はパー。アイドルでも、新製品でも同じ。
これらは町の観光アピールにも言える。個人商店でも、また、自由業の人間にとっても同じだ。知ってもらってこそ、依頼があり、仕事が来る。個人経営のレストランだって、どこにあって、どんな料理を出すか?が伝わらないと客は来てくれない。だが、個人で何億もかけた宣伝なんてできない。せいぜいチラシを撒くくらい。でも、知ってもらわないと客は来ない。
映画監督業も同じ。俳優でも、歌手でも、漫画家でも、無名の人はそういう苦労が絶えない。名前が知られてこそ、いろんなオファーが来る。町の知名度を上げるのも同じだ。東京で物産展をするのか? 町でイベントや祭りをやるのか?いろんな方法があるけれど、そんな機会を通じて、多くの人に町の名前を知ってもらう、名産品を覚えてもらう。そこで初めて、人びとは町に興味を持ち、訪れてくれる。
全ては「知ってもらう」からスタート。それは菓子でも、電化製品でも、タレントでも、映画監督でも、町でも同じなのだ。どうすれば知ってもらえるのか? そこからが全てのビジネスのスタートなのである。
コメント 0